妊娠中の夫婦関係に潜む課題を浮き彫りにしたのは、株式会社Clamppyが行った「妊娠と浮気、離婚」に関する全国408人への調査だった。この結果、妊娠を機に生じる男女間の意識や行動の違いが、夫婦関係に予想以上の影響を与えることが明らかになった。
調査では、妊娠中に浮気を経験した男性が27％である一方、その理由の多くは「性欲の処理が減った」（36.3％）や「コミュニケーション不足」（21.3％）といった妊娠特有の変化に起因していた。女性側でも、「夫とのコミュニケーション不足」（26.3％）や「現実逃避」（21.1％）が主な浮気理由に挙げられ、妊娠期における夫婦の心理的負担が浮き彫りとなった。
特に注目すべきは、妊娠を機に夫婦仲が「良くなった」と感じる割合が男性で40％だったのに対し、女性では28％にとどまる点だ。男性が妊娠を「家族の絆を深める出来事」と捉えやすい一方で、女性は身体的・精神的負担から夫への不満や孤独感を抱きやすい傾向が見て取れる。
さらに、「妊娠中に初めて浮気をした」という男性が57％に達したことも見逃せない。この結果は、妊娠期が夫婦関係における転換点となる可能性を示している。日常のコミュニケーションが疎かになることで、浮気や関係悪化のリスクが高まることが推測される。
妊娠期の夫婦間の課題を解決する鍵は、互いの気持ちや不安を共有する対話にある。この調査結果は、妊娠が夫婦関係に与える影響を理解し、より良い家庭環境を築くための示唆に富んでいる。
